よくあるご質問

嘔吐下痢症が流行時の注意

かかったら水分補給が重要です!
嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)にかかった時の注意について述べます。

嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)とは?

主に冬場に流行する(この頃は1年中みられます。)胃腸炎で、主な症状は、嘔吐、腹痛、下痢、発熱です。
発熱と腹痛、嘔吐で発症し、病初期には下痢症状がないこともあります。
下痢便の色は、白色、黄白色、黄土色など、白っぽくなることが多いようです。乳幼児や高齢者では、頻回の嘔吐や下痢によって脱水を起こしやすく、重症化することがあります。
脱水の予防には、下記のような経口補水療法(ORT)が重要です。
原因ウィルスには、ロタウィルス、ノロウィルス、アデノウィルス、サポウィルスなどがありますが、症状のある期間が比較的短く、ウィルスを殺す特別な治療法がないことから、多くは流行状況や症状から嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)と診断します。
潜伏期間は1~2日間で、原因ウィルスが、人の手などを介して口に入った時に感染します。

感染の予防法は?

予防に最も大切なのは、手洗いです。
特に、排便後、調理の前や食事の前には、液体石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
便や吐物の処理をする時は、使い捨ての手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は液体石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
これは、ウィルスへの接触を最小限にするために非常に有効で、家族内の流行阻止に役立ちます。
ノロウィルスなどの嘔吐下痢症の原因ウィルスに効果がある消毒薬は、次亜塩素酸ナトリウム(商品名:ハイター、ビユーラックスなど)です。水500mlにキャップ1~2杯程度の比率に薄めた次亜塩素酸ナトリウム液で、吐物で汚れた衣類や物品(トイレのドアノブなど)を拭くと効果的です。ただし、手の消毒には適しておらず、手荒れの原因となりますのでご注意ください。

特にノロウィルスは、100個以下の少ない量でも感染する感染力の強いウィルスです。症状がある人の便や吐物には、大量のノロウィルス(便1g中に1億個以上、吐物1g中には100万個以上)が含まれるので、取り扱いには十分な注意が必要です。

嘔吐下痢症時の経口補水療法(ORT)→脱水にならないために!

嘔吐が頻回の時でも水分を補給することは非常に重要です。
スプーン1杯ずつからでかまいません。経口補水液(ORS)を少量ずつ頻回に飲ませてください。無理に固形物を食べさせる必要はありません。なめる程度から始め、徐々に水分量を増やしていく要領です。
一気に飲むと嘔吐しやすく、嘔吐時には胃液も一緒に失われるためより脱水症が悪化する場合があります。水分補給は、時間をかけて、少量を回数多く飲ませるのがコツです。
経口補水液(ORS)は、OS-1やアクアライトORSが市販されています。
嘔吐が治まってきたら、炭水化物(おかゆなどのご飯やうどんなどの麺類)から食事を開始しましょう。

登園、登校の目安は?

登園、登校を許可するはっきりした法的基準はありません。
主要な症状と体調が改善すれば良いことになっています。
一般的には、嘔吐、発熱がなく、下痢も水様便ではなく軟便で1日2~3回になれば、登園、登校は可能と判断して良いと考えます。

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